個別試験の理科 「重問」は仕上げ用
皆さん、こんにちは、こんばんは
少し前に理科の二次試験対策についてご質問をちょうだいしておりましたので、回答させていただきます。
獣医系の国公立がっつり二次試験グループである北大、東大、東京農工、大阪公立に合格するためには、理科2科目の受験が必要です(前期)
共通テストに加えて、記述式の英語・数学をこなした上で、理科2科目を仕上げるとなると相当なハードワーク。
要領よく時間配分しないと、とても合格レベルの学力には達することは難しいです。
とは言え、安易に受験科目を削り、志望校を落とすことはあまりおすすめしません。
どこでもいいから獣医系に入りたいというのであれば、科目を絞り集中投資的学習をすれば合格可能性はぐっとあがるでしょうが、
オールマイティに勉強できる要領を身に付けておいたほうが、後々(大学入学後)、さらにその後々(大学卒業後)にとても役に立ちます。
大学受験時に「学力」のみならず、「勉強力」を身に付けておくことが、将来、獣医を生業にするうえでとても大事です。筆者は獣医になってみて強くそう思っています。
どこの業界でも同じだとは思いますが、ベテランには経験値では到底勝てません。でも知識とか知見とか、日々世界で更新されている治療法とかの類は、頭に入れてしまえば勝ちです。
それが研究室や臨床現場でどれくらい役立つかはさておき、「知る」ということにおいては若手であれ勉強すればベテランに勝てます。
とくに自然科学、医療系の進歩は目覚ましいいものがあり、常に進取の精神で取り組み続けることが大事だと思っています。獣医の世界でもそうではないでしょうか。
かなり話がずれてしまいましたので、本題の理科に戻りましょう。
理科の二次対策で重要問題集(以下、重問)を使っておられる方は多いのではないでしょうか。
理科の分野では特に重問は有名で、学校で購入することも多いと思います。
本書はその書名の通り、重要問題がぎっしりみっちり詰まっていて、問題演習には最適な良書ですが、初学者が本書で二次試験対策を一からやろうとすると膨大な時間がかかってしまいます。
解説は簡潔で、ポイントを絞っているからです。問題数を多いので、おそらく本書を完璧にやりきる前に受験期間が終わってしまうでしょう。
ですので、重要問題集ほど問題数は多くはないが、その分、解説が手厚い「生物問題集 合格177問 田部先生執筆」や「大学入試Doシリーズ 鎌田の化学問題演習 理論 無機 有機」などをやっておくといいと思います。
理科では二次試験対策が共通テスト対策を兼ねている部分が多いので、早めに二次試験対策に取り掛かることをおすすめします。
田部先生や鎌田先生の解説手厚い系問題集をやりつつ、志望校の過去問を見て、頻出分野を重要問題集で補うやり方が一番コストパフォーマンス良いと思います。
(けっして田部先生や鎌田先生の本にこだわる必要はありませんが、がっつり問題集よりは解説手厚い系問題集のほうが初期には実力が伸びやすいでしょう)