理系・微分積分を軌道に乗せるには?
今日は前回のご質問の各論に入っていこうと思います。
まずは数学に関してのご質問↓(再掲載)
また、数学に関しては7月末までに1A2Bの土台を固め、8月以降は1ステップ上の問題集に取り組みながら数3に着手していこうというプランを考えているのですが、これはやっておきたい!という感じの1a2bの問題集や、数3初学者向けの参考書などありましたらこちらも教えていただけるとありがたいです。
あくまで東京農工獣医が第一志望ということが前提で回答していきたいと思います。
まず、国公立獣医系で数学3を必要とするグループ(北大、東大、農工大、大阪公立)に合格するためには数学3の分野で安定して得点を稼ぐことが重要になってきます。
数学3という分野は、微分積分が中心となっていますが、出題パターンがある程度決まっており、問題演習を繰り返せば得点源にしやすいと言われています。
筆者も数学3というジャンルは全くの白紙状態からスタートしました。高校時代は文系コースでしたから。
標準問題を手厚くこなすことにより、旧帝大の理系学部でも合格点を取れるレベルまで仕上げられたと思っています。最終的には、英語や生物といった安定して得点をしやすい科目に仕上げることができました。
ただその道のりは決して簡単ではありませんでした。ああでもない、こうでもない、自分には数学のセンスがないと落ち込む時期も多くありました。
初学者にありがちなことですが、数学3を「数2の微積の延長」と安易に考えると大やけどしてしまいます。数学3では、数学2の微積の考え方を土台に指数対数、三角関数、数列など各分野の考え方を融合させて問題を解いていきます。
かと言って、各分野を仕上げてから数学3をやろうとすると、それはそれで時間切れになってしまいます。何せ国公立受験では夏以降(できれば夏も含めて)、共通テスト対策に多くの時間を割きたいからです。
ですので、今すぐ数学3を始めましょう!
かなりレベルの高い要求をすることになりますが、夏までに数学3の土台を固め、夏以降は共通テスト対策をしながら、数学3を中心として理科2科目を並行しつつ、英語の記述・作文対策もこなさなければなりません。
忙しいです!やること多いです!でも、やるしかないです!だって、勉強する以外に道はありません!
数学に関してアドバイスの的を絞ると、共通テストの演習をしながら、数学3の入門書に取り組む必要があります。1A2Bも本当は青チャート例題レベルの問題はこなしておきたいですが、おそらく時間が足りなくなると思います。
ですので、共通テストの過去問、模擬テスト集を通じて基本事項を吸収しながら、(目標は時間無制限なら満点をとれるレベル)、数学3独特の解法に慣れていく必要があります。
筆者ははじめ、青チャートから入りました。「例題の下に解説がついているし、解説を読めば問題が解けるようになるだろう」と安易な考えでした。
まったくダメでした。数学3の壁は高かったのです。逆説的な言い方になりますが、壁の高さを早い時期に知れたことが最大の収穫となりました。
途方に暮れている時期に、本屋でたまたま手に取ったのがこちらの本です。
ゴリゴリの問題集ではなく、「理系の微積ってこんなもんだよ」ということが分かるパンフレットのような参考書です。
なにより薄くて感動します!イラストや図も豊富で親しみやすい名著です。
残念ながらもはや出版社のホームページに掲載されていなかったので、もしかしたら書店にはおいてないかもしれません。
ネットではまだ買えるようでした。
タイトルの「中堅国公立・私大の~」からわかるように、この本をマスターしても国公立獣医系の受験合格レベルには達しません。
しかし、筆者にとっては数学3の高い壁の上からやさしく手を差し伸べてくれた思い出の名著です。
本書を経て、よりレベルの高い問題集にも果敢に挑んでいけるようになりました。
青チャートの解説もぐんぐんわかるようになりました。
最終的には個別試験対策で「微分積分 基礎の極意」(大学への数学)までやりましたが、この本が礎になったことは間違いありません。
(次回は理科について語ります)